マスコミ掲載
血液クレンジング(大量自家血オゾン療法)は採血した血液にオゾンガスを加えて体内に戻すだけで、免疫力が増強し、抗ガン剤の副作用の軽減にも有効
血液クレンジング(大量自家血オゾン療法)は、医療先進国のドイツでは一万人以上の医師により年間100万人以上の患者さんに行われており、がん治療においては健康保険も適応になっています。
血液クレンジングは、近年様々な科学的なエビデンスが報告され、世界中で再評価され、日本でも実施する医療機関が徐々に増えています。
ただ残念なことに、血液クレンジングは日本ではまだ健康保険の適用が認められていません。
私は、昨年2月に、日本酸化療法研究会を発足致しましたが、現在約90人の医師、歯科医師の先生方にご入会いただいています。
これは、先生方の先進医療としての酸化療法への期待の現れだと理解しております。酸化療法(Oxidative therapy)とは、人体に適量の酸化ストレス(オゾン、紫外線、過酸化水素など)を投与する事によって、殺菌力、酸素化、抗酸化力、免疫力を増強させる治療法の総称であり、血液クレンジングは、その代表的な酸化療法の一つです。
血液クレンジングは、多様な経路で様々なサイトカインを活性化させ、がんの天敵である酸素をがん細胞に送り込む能力をも高めて、がん細胞を攻撃します。
治療では、まず採血を行います。
採血量は年齢や体重、病状から判断し、50-150mlの間で決定します。
採取する血液量を患者さんに応じて加減するのは、その患者さんにとってちょうどいい酸化ストレスを加えるためです。
次に、血液とオゾンを反応させます。使うオゾンの量も、適度な酸化ストレスが加えられるよう調整します。
次に、血液とオゾンを密閉されたガラス瓶の中で反応させます。反応時間は数十秒程度です。オゾンと反応させた血液を、点滴の要領で静脈に戻せば治療は終了です。一回の治療時間は30分~40分です。
血液クレンジングについて誤解を受けることが多いのが、オゾンの毒性についてです。しかし、オゾンが毒性を示すのは肺に吸入した場合のみで、血液に接触させても全く危険はありません。そもそも、オゾンは血液の成分と反応した段階で消滅するので、オゾンそのものが体内に入ることはありません。
血液クレンジングの権威であるイタリア・シエナ大学のベリオ・ボッチ教授は、血液クレンジングのしくみについて次のように説明しています。
適切な量のオゾンを血液に接触させると、まず少量の活性酸素(過酸化水素)が発生します。この活性酸素は少量であるため、大部分は30秒~60秒で血漿(血球類を除いた血液の液状成分)中の抗酸化成分に消去されますが、残りの少量の活性酸素は消去されるまでの短い時間のうちに、赤血球や白血球、血小板に、メッセンジャーとして働き、活性化させるよう働きます。
その結果、赤血球の酸素運搬能力が向上したり、白血球の免疫作用が高まったりするのです。
また、オゾンが血液と反応すると、血液中の脂質が酸化されて過酸化脂質代謝産物という物質に変化します。
過酸化脂質代謝産物は量が多すぎると有害ですが、発生するのは微量です。微量の過酸化脂質代謝産物は、活性酸素のようにすぐには消去されず、体内に長くとどまり、全身のあらゆる場所に行き渡ります。微量の過酸化脂質代謝産物は、全身で末梢血管を拡張して血流を増やしたり、幹細胞を刺激、赤血球を作る骨髄に作用して酸素運搬能力の優れた赤血球の産出を促したりするよう働きます。
ボッチ教授は、酸化療法を行った直後から二時間おきに免疫機能の変化を調べました。その結果、ガン細胞の増殖を抑えるインターフェロンや、免疫機能を調節するインターロイキン、ガン細胞を壊死に導く腫瘍壊死因子(TNF‐α)、白血球や赤血球の産生を促すG-CSFが増えていることが確認できました(下のグラフ参照)。
また、別の研究では、末梢循環不全の患者に赤血球が酸素を細胞に送り込むのに重要な働きを担う2.3-ジホスホグリセリン酸(以下2.3-DPG)という物質の量を、血液クレンジングを行う前後で測定しています。2.3-DPGが増えると赤血球の酸素運搬能力がアップ(末梢で赤血球が酸素を放しやすい状態)したことを示しますが、研究では、2.3-DPGが治療後で約二倍に増えています(下のグラフ参照)。
私のクリニックでは、がんが発見され外科手術を待つ患者さま、抗がん剤治療中の患者さまから、進行がんの患者さままでいらっしゃいますが、血液クレンジングだけでなく、高濃度ビタミンC点滴、血液紫外線照射療法、過酸化水素点滴などの他の酸化療法を、症例により様々な組み合わせを用いて治療しています。血液クレンジングを含む酸化療法の最大の特徴の一つは、抗がん剤や放射線などを使った治療と違って、副作用がほとんどないことです。また、がん標準治療と併せて受けることで、治療効果を強めたり、つらい副作用が和らげられたりする効果があります。血液クレンジングを受けている患者さまは、たとえ、がんの進行が止まらなくても亡くなるまで元気ですごされる方が多いのです。
また、息切れ、咳、痰などの症状が辛いといらっしゃった肺がんの患者さまの場合は、オゾンの酸素化効果により症状が、かなり軽減しますので、呼吸が楽になった、眠れるようになったと感謝される事が多く、当院で測定した血液クレンジング後での静脈血の酸素分圧は、治療前よりも何と約15-25%も上昇しています。気管支喘息や気管支炎にも有効です。
抗酸化力も血液クレンジング後には上昇し、FRAS4でBAPを測定すると治療後にはBAPが平均で30%も上昇しています。D-ROMも治療後には下がる傾向があります。
血液クレンジングは、がんの患者さまのQOLをほぼ確実に改善します。高濃度ビタミンC点滴との併用により、さらに相乗効果があります。また、胸水や腹水が溜まっている患者さま、や、腎機能が悪く、高濃度ビタミンC点滴の施行が難しい患者さまにも施術が可能です。
(なお、妊婦や出血傾向のある人、G6PD欠損症の人、甲状腺機能亢進症の人のうち、治療によって甲状腺ホルモンのコントロールができていない人は、治療を受けられません。)
(この文章は、書籍『統合医療でがんに克つ』に、渡井健男先生が寄稿された文章を一部編集して掲載しています。)
血液クレンジングの施術クリニックはこちらでご紹介しています。